サラリーマンが副業で会社を設立すると節税になる?
毎月の給料明細を見て、「こんなに税金で引かれているのか」とため息をつくサラリーマンの方も多いのではないでしょうか。
個人年金保険やiDeCoなど、サラリーマンの方でも活用できる節税対策はありますが、ここでは会社を設立することによる節税効果について見ていきたいと思います。
「一介のサラリーマンにすぎない自分が、会社を設立するなんて…」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、会社設立がサラリーマンにもたらす節税効果について知っておくことは重要ですので、今回確認しておきましょう。
会社設立の方法
まずは、会社設立の方法について確認しておきましょう。
会社を設立するためには、以下のようなステップを踏む必要があります。
- 会社の基礎情報を決定する
- 定款の作成と認証
- 資本金の払込
- 法務局での登記申請をする
これらのステップを踏むことで、会社を設立することができます。会社の設立日は登記申請をした日になります。
会社設立により節税効果
サラリーマンが副業として会社を設立することで、以下のような節税効果を活用することができます。
・経費の認識
副業として会社を設立すると、業務に必要な費用は経費として計上することができます。
例えば、電気代や通信費などの家計負担が軽減されます。
また、副業で稼いだ収入に対して、必要な経費を差し引いた利益が課税対象となるため、税務上の利益が減少し、課税所得の低減、税金を節税できる場合があります。
・赤字の繰り越し
経営成績が赤字になった場合には、その赤字分を翌期以降に繰り越すことができます。
この制度を活用するためには、青色申告という制度を利用しなければなりませんが、個人事業主が3年間の繰り越しであるのに対して、会社設立をしていれば10年間の繰り越しが認められます。
・生命保険料の損金算入
個人が加入する生命保険は、あくまでも個人を対象としているため保険料を支払ったとしても経費として認められることはありません。
また、所得税の計算における生命保険料控除は、保険料をいくら支払っていても上限額は年12万円です。
しかし、会社設立をしている場合、その保険商品によりますが、保険料の全額または一定額の損金算入ができ、節税が可能になります。
・役員報酬の活用
会社を設立して自らへの報酬を「給与所得」とすることによって、納税します。
この場合、他の給与所得とのバランスにもよりますが、所得税と法人税とのトータルで節税が可能となる場合があります。
サラリーマンが副業する際の注意点
ここまで副業としてサラリーマンが会社設立することの節税効果について見てきました。
日本では、法律で定められた範囲内であれば、サラリーマンでも副業を行うことは可能です。
しかし、副業に関するルールや制限があり、実際に副業として会社を設立するにあたっては、以下のようなことに注意が必要です。
・社内の就業規則を確認する
まずは、所属する会社や労働契約に定められた副業に関する規則を確認する必要があります。
所属する会社が副業を禁止している場合も多くあります。
また、副業に関する制限や禁止事項がある場合もありますので、事前に確認しておくことが重要です。
・副業の内容に注意する
副業は、会社の業務に支障をきたさないようにする必要があります。
また、会社の業務と競合するような副業は禁止される場合があります。
そのため、副業の内容についても注意が必要です。
・副業の報酬について考慮する
副業で得た報酬を会社で受け取れば、法人税等の課税対象となります。また、その会社で受け取った報酬を役員報酬として受け取る場合には、所得税や住民税、社会保険料の対象となります。
そのため、副業を行う場合は、報酬の受け取り方や所得税・法人税などの課税バランスについても考慮する必要があります。
・副業による疲労やストレスに気を付ける
副業を行う場合、本業との両立や時間の調整に気を配る必要があります。
また、副業による疲労やストレスが本業に影響を与えることがあるため、自分自身の体調や心理状態にも注意が必要です。
副業として会社を設立する際は、これらの事項に留意しながら行うことが求められます。
会社設立の支援は坂井俊亮税理士事務所にお任せください
サラリーマンが会社を設立する場合には、節税効果が期待できます。
しかし、実際に副業として会社を設立する場合、本業と両立しながら進めていくには多くの労力を要します。
会社設立を検討する際には、まず専門家である税理士に相談することをお勧めします。
坂井俊亮税理士事務所では、会社設立支援について経験の豊富な税理士が在籍しております。
会社設立をご検討中のサラリーマンの皆様は、お気軽にお問い合わせください。
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資格者紹介
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何かお困りのこと、ご質問・ご相談、お気軽にご連絡頂けると幸いです。
- 2000年3月 法政大学第二高等学校卒業
- 2004年3月 法政大学経営学部経営学科卒業
- 2006年8月 TAC株式会社 税理士講座非常勤講師(現任)
- 2007年8月 個人税理士事務所勤務(退職)
- 2013年3月 立教大学大学院経済学研究科修士課程修了
- 2014年2月 税理士登録、坂井俊亮税理士事務所開設(現任)
- 2015年4月 株式会社ベリーズ・インク監査役就任(現任)
- 2016年4月 ベリーベストエスクロー株式会社監査役就任(現任)
- 2016年7月 合同会社AYAYA代表社員就任(現任)
- 2017年4月 株式会社龍土町コンサルティング取締役就任(現任)
- 2023年4月 株式会社merry.代表取締役就任(現任)
事務所概要
名称 | 坂井俊亮税理士事務所 |
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税理士 | 坂井俊亮(さかい としあき) |
所在地 | 〒160-0022 東京都新宿区新宿一丁目36番1号 東京136ビル2F |
連絡先 | TEL:03-6272-3753 / FAX:03-6384-2383 |
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